響
ひさしぶり打てば響く会話かわして別れたりまた会えるのか時雨日の空
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ひさしぶり打てば響く会話かわして別れたりまた会えるのか時雨日の空
トロリーバスケーブルカーを乗り継いで室堂平に立山仰ぐ
薬指ドアに挟めば手の甲の毛細血管紫色に
昨今は弱い巨人にアンチなどと言っては気の毒来年こそは
警察?を名乗るものからメール来て至らぬ息子の罪状を告ぐ
むかし読みし「男貌」という本を探しておれどすでに絶版かも
けっきょくは初級で終わりし古文書の教室いまだ続くに複雑
台風や地震の被害すくないが風光明媚には遠きわが町
”カステラ一番電話は二番”白黒のテレビCM文明堂はお遣いものに
意味深という不思議な語あり行方不明者発見と保護の違いの意味深
行きどまりの道を選んでしまったか戻れぬままにこの世に滞在
疲れたら砂糖やミルクたっぷりのコーヒー飲んで元気になろう
分厚き国語辞典は用済みでスマホAI答えてくれる
YouTubeに「霧島昇」の甘き声「伊藤久男」の豪快と秋の夜長を楽しむ
ときどきは楽しきことありアキアカネ番いつつ飛ぶ雨後の溜まりに
森の中に一軒の廃墟ありてこどもらはお化け屋敷と呼びてて久しき
差し歯とれて洞穴できし口中のままで煎餅がまんしている
偶然も必然もなくただ流されてここまで老いてきたりし
寸動の鍋にたっぷりビーフシチュー煮込みし秋も遠くなりけり
敢然と核兵器の廃絶を言うべきなのになぜ口ごもる
放し飼いの鶏卵という貴重品うやうやしくも飲み干すわたし
進化どころか後退ばかり日々の記憶も霞んで」ゆけり
引き出しの奥に仕舞いて忘れたる黒き種あり蒔くのが怖い
新型コロナの患者数に一喜一憂せしもぎゅう詰めのエレベーターかな
帯状疱疹後遺症なるか脇腹のちくりと痛む秋雨前線
駅前のポストに投函するはずの葉書を一日持ちあるく羽目
一昨日の夕食なにを食べたのか思い出せよと認知のテスト
デパートの駅弁大会いつも買う峠の釜めし森の烏賊めし
歯の悪きわれにはうれしき一品はほろほろ崩れし里芋南瓜
不信者は真っ暗闇の地獄に堕ちると牧師さん親鸞さんは優しかった
刈り取りのまぢかの稲穂たわたわと今年もお米高値のニュース
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