喪中
体操クラブの新年会が先日あった。
「喪中なのに出席していいの」の声にババはぎくり。
「わたしは三回忌まで外に出なかった」と非難の目にババはあたふた。
ジジがいって逝って半年。ババは家を整理して引っ越し。それからあちこち出掛け
遊び歩いている。ババの行為を非難する人がいて当然と思う。
「気にすることないよ。わたしだって49日済まないうちにゴルフいったもん」と
慰めてくれる人もいて有難いが。
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体操クラブの新年会が先日あった。
「喪中なのに出席していいの」の声にババはぎくり。
「わたしは三回忌まで外に出なかった」と非難の目にババはあたふた。
ジジがいって逝って半年。ババは家を整理して引っ越し。それからあちこち出掛け
遊び歩いている。ババの行為を非難する人がいて当然と思う。
「気にすることないよ。わたしだって49日済まないうちにゴルフいったもん」と
慰めてくれる人もいて有難いが。
日曜礼拝に今日も出かけたババ。讃美歌を唄い牧師さんの説教を聞く。
受洗してないので聖餐の時は座ったまま。いつもどおりの段取りで
あるが、ババのところには神様が降りて来ない。遠藤周作の小説をかつて
読んだときの感動。その感動が起こらない。「しょうもない奴だ」とジジの
渋い顔が浮かぶ。
シルバーサロンで折り紙をすることになったババ。生来のぶきっちょで、
苦心惨憺できあがった作品が他の人と違う。どうも途中で折り方を
間違えたらしい。見かねた隣りの人に手伝ってもらいようやく完成。
なんと二時間もかかってしまった。ボンドで張り合わせ手毬風の作品。
帰宅して忘れないうちに、ありあわせの紙で復習。明日は百均で折り紙を
買って再挑戦。でも覚えていられるか心配。
大雪にババもストックを手にのよちよち歩き。このストックは
二十年以上も前にジジと月山に登ったとき購入したもの。その
とき同じく買ったキャラバンシューズはその後いちども履かないまま。
先日、上野松坂屋のトイレに入ったら、杖ホルダーなるものが壁に
あった。街でも杖を持ったひとが増えている。ポールウオーキングと
いうのか、両手に持っている人もいる。ババもそのうち仲間入りかも。
シビックホールが出来てから二十年以上はたつとおもうが、
いつも地下鉄からビル内に入り高層階ゆきのエレベーターで
上がってしまう。25階からの展望は素晴らしいが、ビル自身の外観は
分からなかった。付近の人は「ゴジラビル」と呼んでいると聞いて
驚いたババ。確かめようと思っても周りは高いビルばかり。都バスで本郷三丁目
まで行って、やっとゴジラの頭らしきビルの姿が分かった。飛行機だって連絡通路から
機内に入って、降りるときも空港ビル内に誘導されるから、自分の搭乗した飛行機が
どんな型か分からない。
行きつけの美容院で「初詣で行かれました?」と聞かれたババ。
うちは喪中でなどと言ってまだ若い美容師を困らせてはと思い、
「ええ、近くの八幡様へ」と返事する。
「神様にお願いするとき、住所氏名を言うって知ってました」とまた尋ねられる。
「住所氏名ですか」とババはびっくり。
「ええ、声に出さなくてもそう言わないとご利益がないそうですよ」と美容師さん。
まあ大勢の人がお願いするから、神様だって住所氏名が分かれば願いを叶えて
くれるかも。でもジジは日頃「家内安全、商売繁盛なんて自分のことばかり願っちゃ
だめなんだ」と言っていたが。
老々介護というとババくらいの歳になると、伴侶だけでなく、
未婚の兄弟姉妹の話もけっこう多い。施設に入っていてもなにか異常
あればすぐに呼び出されるとか、住んでいた家の管理とかいろいろ大変らしい。
ババは幸いというか姉妹もすでに亡くなり、寂しいといえば寂しいがその心配が
ないだけ有難い。ところがババの乙息子がいまだ独身で、その兄がいたく行く末を
案じているらしい。当人はいたって暢気でなるようになると笑っている。
ババも何十年か後のことは神様まかせと割り切ることにしている。
「うわ、また無くした」とババ。お気に入りの赤い手袋の片っぽを
どこかで落としたらしい。ババの持っている手袋の中でいちばん高かったもの。
引き出しのなかにはそういう片っぽの手袋がいくつも。どれも好きなものだった。
だから捨てられずとってあるのだ。違う手袋をはめるのもお洒落と新聞に書いて
あったけ。
今日もまたガス工事の騒音にたまりかね映画を観にいったババ。
ケネス・プラナー監督主演の「オリエント急行殺人事件」テレビでは
デビット・スーシエが演じたエルキュール・ポアロもの。プラナーは髭では
スーシエを圧倒しているが、愛嬌とかほろ苦いユーモアでは叶わない。
それより登場人物のひとりで事件解決の重要な鍵となる八バート夫人の
描き方が原作と違うのが気になる。前の映画化の時もそうだが、ローレン・バコールとか
ミシエル・ファイファーのようなスター然とした謎の美人では無く、平凡なアメリカ婦人と
したほうが、あっと驚くラストにつながると思う。
早朝から表の道路でガスの引き込み工事が始まった。
この間は下水工事だったのに、舗装直したばかりの道を
また掘り返している。いっぺんにやれば良いのにとババは
ぶつくさ。あまりの騒音と振動に耐え兼ね、仕方なしの
外出。今日もよく晴れて布団でも干そうと思ったのに。
昨日で三回目の教会通いをしたババ。讃美歌、聖書、詩編の講読。
そして牧師の説教と型どおりに進む。ババは聖餐をまだ受けられない。
じっと目をつむって座しているばかり。洗礼を受ければ仲間入りができるだろうが、
ババはそこまでの信仰を持てるか自信が無い。神の子、聖霊、三位一体など
チンプンカンプンである。高校生のころキリスト教に出会ったというジジなら、わけなく
解説してくれただろうに。ただ今はジジの後生を祈るという仏教的な発想しかできない。
新年そうそう差し歯がとれてしまい、歯医者さん通いが
始まりそうなババ。取れた差し歯をまたはめ込めばいいという
ものでは無さそう。ところでジジは歯は丈夫だった。なにしろ最後の
親不知を抜いたのは七十過ぎ。入れ歯どころか差し歯、被せ歯も
一本も無し。八十二十本のお手本みたいなひとだった。でも寿命というのは
分からないもの。ジジよりはるか年長で総入れ歯で元気な人もいる。
健康法がなにより好きなジジだったが。
孫たちも帰り、お節も食べつくしての今日の晴天。
今年の正月で嬉しかったのは、百人一首。孫たちも成長して、
恒例の坊主めくりは卒業。本来のカルタ遊びができたこと。
「読み手は誰にするの」とババが聞けば「スマホよ」とお嫁さん。
「へえ」と驚くババを尻目に息子はさっさとスマホを操作。
朗々と読み上げる声にカルタ取りも疎かになりそう。
孫たちは懸命に覚えたという成果を発揮。ババは完敗。
息子たちの幼い頃を思い出す。
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