留
かつて都電の停留所4、5、7、8、34番の古川橋
« 2016年9月 | トップページ | 2016年11月 »
かつて都電の停留所4、5、7、8、34番の古川橋
樽や桶商う店のみな失せて色とりどりのプラスチックよ
百歳の姑のあとを追うように七十年の生涯閉じしか
一日も欠かさずラジオ体操をしていることが友の若さか
突拍子ないことばかり言いおって腹たてながら財布の紐が
非常用持ち出し袋この五年使わぬ幸をひたすら感謝
湯王の盤に彫りたる「日々新た」日々に新たと論語訓読
カトリック山手教会にてミサを受くマジックなどは願わぬままに
潮鳴りの聴こえぬ「港の見える丘」地下鉄駅へはエレベーターで
宿場町の賑わい何処さびれたる街はトラック通過するのみ
初めての洋画を観しはスバル座の「ガリバー旅行記」八歳なりき
お向かいの一年坊主半歳も経てば帽子をあみだに被り
つまりその言い訳ばかり真実は闇の中なる地下空間か
最近のコメント