餅
公民館の古文書講座で「伊勢道中記」の解読をしている。お伊勢さんから、熊野三山へ向かった一行が無事参拝を済ませ、宿で餅を食べたという記述がある。その中に「満イ」という言葉があって意味がよく分からない。「満了」とか「満意」とか講師を交えて喧々諤々。私の浅知恵では「まい」と読んで「幣」のことかな、と思ったりするが。
ネットの検索だと、三山仕舞の後、餅を搗くのは関東人が持ち込んだ風習だとある。それで「ははあ」と合点したのは、ジジの故郷の慣わし。祝い事はもちろん、葬式にも立派な鏡餅が祭壇に供えられ、その両脇に丸餅の一杯詰まった台が並べられていた。
「伊勢道中記」の一行も餅を神前に供え、宿の人たちにも振る舞い、そして故郷への土産にしたのだろうか。文政の時代には、今の宅配便のようなシステムが出来ていたのが、道中の所々に覗える。
コメント