031:てっぺん(原田 町)
てっぺんがまだ閉じてない嬰児のひよめきに触る真幸くあれと
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てっぺんがまだ閉じてない嬰児のひよめきに触る真幸くあれと
認識票ゆらしつつ牛は黙々と餌を食べおり食わるる日まで
エルメスのスカーフなれど洗いかた間違えちゃって哀れくしゃくしゃ
透明度ワースト5位の沼なれど翡翠がいて鶯も鳴く
病院へ搬送時は既に意識無く春の磯辺で倒れし友よ
駅前は学習塾とコンビニに八百屋魚屋みんな潰れて
切り裂くは心地よきかな今宵また氷のやいば研ぎ澄ませおり
たらの芽や蕗のとうなど天ぷらに花粉症に効くかもしれぬ
ワイシャツの下は素裸そのような人と会えぬは幸か不幸か
あれこれと有職故実のたまえるそのしたり顔猿に似るかも
くちばしが黄色いなどと月並みの歌いぶりにてお茶を濁しぬ
貧しくても家族みんなで卓袱台をかこむ光景ドラマしかない
ノート型パソコン汝は進化してわれの代わりに歌を詠まんか
霊園にも格差のありて南向き広き区画は諦めるしか
後書きや解説を見て求めたる本でもこのごろ読み通せない
カーナビの言うこときかぬ君ゆえにUターンを余儀なくされて
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