訃報
今朝の新聞に、森岡貞香氏の訃報があった。短歌を少しばかり
かじっている身には、森岡さんは雲の上のごとき存在であった。
彼女の代表作として、
(けれども、と言ひさしてわがいくばくか空間のごときを得たりき)
が、あげられていた。その歌を読みながら、知人の訃報を思い
うかべた。「短説」の同人としてのお付き合いだけで、彼女の
本名も年齢も知るよしも無く森岡定香の歌のように、いくばくかの
空間をともにしただけだった。
ただ、いちどだけ歌舞伎座にご一緒したことがあった。
新聞社の優待券がある、ということで誘われたが、歌舞伎座へ
着くとすごい行列。結局、二等席を買う羽目になってしまったが、
めったに見られない歌舞伎を堪能した。
そのときちらりと月刊誌への掲載が少ない、と言っておられた
のを思い出す。
« 参加します(原田 町) | トップページ | 001:笑(原田 町) »
コメント