023:用紙
パソコンを覚え十年かにかくて原稿用紙もう使わない
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パソコンを覚え十年かにかくて原稿用紙もう使わない
利根堤防決壊すれば犠牲者は五千人とう低き地に住
サッカーよりルール少しは分かるゆえ野球が好きとつぶやいている
庭隈に太い狸の銅像がありてさすがの鳩山御殿
賽の目か奴かと問い水槽より豆腐掬いし赤く大き手
召集は宮城広場午後零時うつらうつらとラジオは告げぬ
頭とかこころ遣わず生きているそんな毎日もうすぐ桜
海亀の子が親になる%(パーセント)預金通帳見つつ思えり
イスラエルイラクレバノンパキスタン同じアジアに春のニッポン
マラソンをともに走りし青泉さん恙なきやと問うすべもなく
優美なる鳥と思うにシラサギの増えすぎたれば公害という
ダイヤなぞもはや無用に曳かれゆくアントワネットの白き絵姿
配偶者控除廃止の意向とぞベターハーフも死語となりしか
てふてふと表記しおれば海峡を越えゆく蝶の羽ばたきの見ゆ
挨拶のみ会話少なき人ら増えわが自治会の30年目
あれこれと口出しをせず見守るが親の心得わかっていても
鼻水とくしゃみ止まらぬ啓蟄のパソコン壁紙まだ雪景色
現し世のドラマ終章クラクション鳴らし柩車はすべり出でゆく
「ひとりにして」言い放ちたるわが前の紅梅白梅いま真っ盛り
「桃花塩」とう美しき塩あり営々とチベット女性が川より汲みて
「理論上存在しうる」地球より遥かかなたの兄弟星が
「この次はわれの番かも」焼香の列の中にて想うことども
半年の空白おえてまた走る「おはよう、おはよう」ゴール目指して
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