カワセミ
久しぶりにジジと新川土手を歩く。
「おっ、鯉がいる」ジジは言う。
目をこらすと、泥交じりの水中に黒い鯉が
何匹も見える。
「あれ、青鷺でしょ」ババは対岸を指さす。
親子連れが鴨にパンくずを撒いている。
小春日和の穏やかな午後。
三脚を立てて撮影している人の側を通る。
「カワセミがいますよ」その人が教えてくれる。
「えっ、どこに?」とキョロキョロするが見つけられない。
「さっき、撮ったのがあります」とデジタル画像を見せてくれた。
カワセミ(翡翠)という名前のとおりの美しい鳥だ。
「いいカメラだな。ああいうのが欲しい」
お礼を言って、また歩きだしながら、ジジが呟く。
コメント