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『三人暮らし』

 この本に描かれている「お泊りの家」のことを聞いたのは、十数年も前だったでしょうか。当時、養護学校の生徒の母親からでした。彼女にとって、緊急のときに子供を預かってもらえる施設がある、ということがどんなに大切だったかと感じました。その時の彼女の眼の輝きを今でも覚えています。
 しかし、利用する側には有難いものであっても、それを運営してゆくというのは、並大抵の覚悟では出来ないことと思います。坦々とした筆致で、つい読み進んでしまいますが、
<僕は知っている。この紐の先が深い闇に繋がっていることを。現在のあらゆる福祉の有り様が、日本人すべての、より正確に言うなら選挙権をもつ日本人すべての心根と、ドス黒い臍の緒で結ばれていることを>と書かれてある箇所にくると、はっとさせられます。本の帯にある「実話をもとにした感動のストーリー」だけではないのです。
 ただ、重苦しい気分を振り払うような場面が最後のほうにあります。
<裕子さんも他の誰もいないところで、小島がここにいる。僕はたぶん初めて、手が触れるここに小島がいることに気がついたのだ>

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つれづれ読書」カテゴリの記事

コメント

拙作を取り上げていただき、
ありがとうございます。

<僕は知っている。この紐の先が・・・>
を書いた記憶はあるのですが、

<裕子さんも他の誰もいないところで・・・>
を書いた記憶は・・・。でも、きっと書いたんだろうなー。そこのところは、どうぞ読みとばしてください。
今頃になって、急に気恥ずかしくなっています。

 福祉の仕事はどんな環境でやろうとも大変な覚悟がいると思います。
 我が息子の入所していた施設に、数年に一度訪ねますが、施設長の苦悩みたいなものをいつも感じて帰ってきます。並大抵の苦労ではないだろうと思います。良くて当たり前ですからね。
 このような仕事をして下さる方には本当に頭が下がります。ご自分の体を壊さないようにして欲しいですね。
「三人暮らし」沢山の人に読んで欲しいです。

私も、ご健康を祈るばかりです。ところで、柏レイソル調子いいですね。阪神は負けていますが。

あれっ、僕のコメント、引用部分が二カ所空白になっています。
『三人暮らし』の記事からコピー&ペーストした部分です。
まぁ、いいか。と、いうか空白になっていて、むしろ良かったような・・・。

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