お題べつ好きな歌(048:袖)
(蜂田 聞 )
右袖の汚れが小声に訴える認められざる今日の成果を
(矢嶋博士)
袖掏るも多少の縁も欲しからずこんだけへたのうたの羅列に
(スナフキン)
嫌な面 毎日向かうその顔も 袖振り合うも多生の縁かな
(武田ますみ)
袖ひちて結びし水の凍ることなどなくなって京都議定書
(島田 久輔 )
雨に濡れ袖に縋ってあわれみを請う形して別れは来たり
(矢野佳津)
ありふれた時間を超えてゆくのなら『つづきのねこ』の袖から入る
(駿河さく)
たくさんの盗人萩が袖につく 私は距離を気にしてないのに
(枝川由佳)
袖口のカフスボタンの記憶からトロイメライが流れて星に
(大辻隆弘)
領袖といへるは豪奢かつ蒼古なる呼称にてそを負ひし人
(千坂麻緒)
あと右の袖だけ編めばできあがるセーターがもう三年ねむる
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