お題べつ好きな歌(046:泥)
(船坂圭之介)
しょうねんのくるぶしに踏む泥黒く残余のものはかく醜くかる
(ベティ)
「後味は泥のようです」ソムリエのお勧めワインにそっと毒づく
(寺川育世)
後悔は泥酔の道のそちこちに落ちてゐてひとつ拾へば椿
(みやちせつこ)
座らせて泥んこの足洗いやれば小指くすり指くくくと笑う
( ピッピ)
泥まみれのプレーリードッグ解放が足りないようなまっくろな目だ
(野樹かずみ)
兵士らは地雷を埋めた泥だらけの手で球根を植える仕草で
(雪之進)
とろぉりと朱泥の急須に湯を満たし過ぎし八十八の夜なぞる
(桜井龍斗)
得意げに吉四六話をする君と 幸せな僕 泥鰌鍋の夜
(氏橋奈津子)
銀ねずの陰をまぶたに淡く刷き我が泥眼を閉じ込めておく
(沓澤誠一郎)
拘泥つてゐる訳でなく拘泥らぬことに拘泥る訳でもなくて
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